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【人生ほど重いパンチはない:009 再掲出】トム・クルーズだって契約打切りを経験している!&作品「ワルキューレ」

どうも「映画/健康雑談」の高岡です。還暦+です。

このブログは「目標達成」という「志」を持っている人たちを応援したいという思いからスタートしています。いつもそういう気持ちで書き続けています。

今日はハリウッドの大スターである「トム・クルーズ」もリストラというか、契約を打ち切られたことがあるというお話しです。

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Gerd Altmannによるpixabayからの画像

皆さん「トム・クルーズ」はもちろんご存じですよね。世界中の誰もが知るハリウッドの大スター。昨年公開された「トップガン:マーヴェリック」がアカデミー賞の作品賞にノミネートされました。過去には「レインマン」「カクテル」「ラストサムライ」「ザ・エージェント」「宇宙戦争」「ミッション・インポッシブル」シリーズなどに出演しており、1980年代から2020年代までずぅっとハリウッドの第一線で活躍し続けているスター中のスターなわけです。

 

そんなスター街道をまっしぐらに走ってきたように見えるトム・クルーズも「トップガン」や「ミッション・インポッシブル」シリーズを全米で配給しているハリウッドメジャースタジオの一つである「パラマウント・ピクチャーズ」から契約を打ち切られたことがあったのですが、ご存じですか?

 

それは2006年でした。「ミッション・インポッシブル Ⅲ」が公開された後のこと。「Ⅲ」の成績は、結果的に、前2作の興行成績を越えることが出来なかったそうで、その興行成績が振るわなかった理由としてトム・クルーズが映画の公開前のプロモーションで出演したテレビ番組での「個人的な発言」があったからなのでは?ということが取り沙汰されて「パラマウント・ピクチャーズ」の親会社である「バイアコム社」のCEOであるサムナー・レッドストーン会長がウォールストリート紙のインタビューの中でトム・クルーズと彼の製作会社との契約を打ち切ることを発表してしまいます。

当時、私は「『ミッション・インポッシブル 4』はもう観ることが出来ないんだぁ~」と思い、非常にがっかりしたことを覚えています。

 

ただ考えてみると、このサムナー・レッドストーン氏は、パラマウント・ピクチャーズの親会社バイアコム社のCEOです。本来であれば、本件はパラマウント・ピクチャーズのトップあるいは経営陣の誰かが発表すべき案件のはずです。親会社だからといってレッドストーン氏が発表するというのは越権行為のように思います。

 

パラマウント・ピクチャーズという会社は1966年からガルフ&ウェスタン社の傘下にあったのですが1994年にバイアコムによって買収されました。では、このバイアコムViacom、Video & Audio Communicationsの頭文字という会社はどういう会社なのかというとCBS(TV)、MTVといったエンタメ系メディアを保有しているコングロマリット(conglomerate:  映画放送新聞出版インターネットなど様々なメディアを傘下に収める巨大な複合企業のこととしてビジネス展開しているとても大きな会社です。

 

さてさて、どうしてパラマウント・ピクチャーズのトップではないムナー・レッドストーン氏がトム・クルーズのことを語ったのか? 

 

パラマウント・ピクチャーズの親会社はバイアコムなわけです。実はこのバイアコム。サムナー・レッドストーン氏率いるナショナル・アミューズメンツというアメリカの東海岸地区で劇場運営をメインビジネスにしている会社が1986年に34億ドルで買収しているんです。そして、その後ずっとバイアコム(/CBS)の株を大量に保有してきています。つまり、以下の図(表)はちょっと分かりづらいかもしれませんが、

 

ナショナル・アミューズメンツ

( サムナー・レッドストーン氏が父親から引き継いだ会社 )

         ↓↓

バイアコム ( サムナー・レッドストーン氏率いるナショナル・アミューズメンツがバイアコム社を1986に買収 )

         ↓↓

パラマウント・ピクチャーズ (サムナー・レッドストーン氏が会長であるバイアコムが1994年にパラマウントを買収)

 

という構図があり、サムマー・レッドストーン氏からすると自分の会社が買収した自社グループの一社であるパラマウントという意識が強かったのでしょうね、きっと。これを「権力」というのであればそうなのかもしれません。

 

「バイアコム社」CEOのムナー・レッドストーン氏は2016年の時にCEOを解任されています。

 

そして、このメディア・コンテンツ業界の巨星は2020年の8月にこの世を去りました。齢、97歳でした。

 

話しをトム・クルーズのことに戻しますが、2006年にパラマウントとの契約が打ち切られたトムとトムの製作会社はMGMと契約を結び「ワルキューレ」を製作します。

(※この映画はヒットラーの時代を描いた戦争映画であります。2023年の今、世界

 を見渡すと戦地と呼れている場所があります。そのような中、重い主題を描いてい

 る本作品を鑑賞す様々なことを考えさせられます。)

その翌年になると、レッドストーン会長の口から「トム・クルーズは偉大な俳優であり、良き友でもある。パラマウントがトム・クルーズを呼び戻すことを決めても反対はしない」という言葉が語られて、雪解けの気配が出てきます。

 

その後、パラマウントとの契約が切れてから2年が経った2008年になってからトム・クルーズナー・レッドストーン会長と食事をするようになります。食事を何度かしていくうちに二人の間の「わだかまり」はどうもなくなっていったようです。

そして、いよいよ2010年の年明け早々、トム・クルーズが「ミッション・インポッシブル Ⅳ」で再びイーサン・ハントを演じることが発表されました。

 

そして、今年、2023年と2024年の2年に渡って編と後編という形で「ミッション・インポッシブル」の7作目と8作目にあたる新作が公開になります。

(※皆さん、ご存じのように2023年・夏、既に7作目にあたる「デッドレコニン

  グ  PART ONE」が公開されて、大ヒットとなっています。)

 

数年間という「忍耐」の時間はありましたが、トム・クルーズサムナー・レッドストーン会長の二人に歩み寄る気持ちがあり、和解してくれたことに私は個人的にただただ感謝するばかりです。また新作を楽しることが出来るわけですから・・

でも、これこそが、役者・スターではなく、プロデューサーでもあるビジネスマンとしての「トム・クルーズ」の仕事でもあるわけです。自分のことを一度は首にした人物と根気よく食事をし続けることが出来るということは、彼のプロデューサーという役割上「当たり前」と言えば「当たり前」かもしれませんが「本来なら会いたくないであろう人に会いにいく」というこの「姿勢 & 精神力」こそが、彼を単なる俳優・スターではない、特別な存在にしている要因なんでしょうね、きっと。