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【雑談64】古谷徹さんの「星飛雄馬」の声 & 現実世界は「大リーグボール」を越えた?!

どうも「映画/健康雑談」の高岡です。還暦+1です。

「巨人の星」という作品は戦後昭和スポーツアニメの大ヒット作です。この作品の主人公「星飛雄馬」の声を担当したのは「機動戦士ガンダム」アムロ」の声でも有名な「古谷徹」さんだったのですが「アムロ」のことは知っていても「星飛雄馬」のことはよく分からないという人、今や結構いるのかもしれませんねぇ~。

「巨人の星」は、主人公・星飛雄馬(ほし・ひゅうま)の父・一徹が元・巨人軍の選手であり、その父から猛烈(スパルタ)な野球教育を受けて「いつかお前は巨人軍の一員となり、ひときわ輝く『巨人の星』になるのだ!」と言われて育てられて、物語は彼の高校時代から巨人に入団し、そして「大リーグボール1号~3号」なる「魔球」を生み出して出して「巨人」の連続優勝「V9」に貢献していくというスポーツ根性ものの元祖アニメなわけです。

我々シニア世代がこのアニメを見ていた昭和40年代には日本人がアメリカの大リーグに行って活躍することなど「夢の夢、雲の上」の話であって「いつか日本人野球選手が大リーグで活躍する日が来たらいいなぁ~~~」と思っていたくらいの時代なわけです。だから今の若い人からすると主人公の星飛雄馬が編み出した「魔球」の名前が「大リーグボール」って「一体、なんなん??」と思われてもしかたのないことなのですね、きっと。でも当時のこのアニメに夢中になっていた日本の若者・男性たちはこの「大リーグボール1号」「大リーグボール2号:消える魔球」「大リーグボール3号」に熱中していたのであります。「大リーグボール3号」というのはアンダースローで投げるのですが、投げるというよりもボールを親指と人指し指でつまんで押し出すように投げるがために、左の腕の上腕部に物凄く負荷がかかるので、アニメの「最終回」で、星飛雄馬は自分の左腕を犠牲にしながら自分の父親である中日ドラゴンズの星一徹コーチとかつての親友・伴宙太の師弟コンビに「大リーグボール3号」で勝負を挑み相まみえることになっていくのです。

最終回での中日との試合は、だんだんと「完全試合」になるのではないかという様相を呈してきます。そして、完全試合を目前にして迎える最後のバッターがかつての親友、伴宙太ということで、物語は正に怒涛のクライマックスへと突入していくのです。

星一徹コーチと伴宙太のコンビは、なんとしても「完全試合」を阻止しようとしてきます。その伴宙太に対して飛雄馬は真っ向から勝負に挑んでいきます。そして「完全試合」達成まで、あと一球となった時の演出とその効果には半端ないものがありました。最後の一球を投げるまでに要した時間はかなりの長さがありました。もはや「星飛雄馬」の精神の集中がアニメの中の球場と一つとなっているばかりか、それまでテレビの前でこのアニメを見続けてきた日本中の星飛雄馬ファンが固唾をのんで彼の投げる最後の一球のゆくえを見守っている状況となっていて、ファンはみんな彼の左の腕の筋が切れてしまったら、飛雄馬の野球人生が終わってしまうことを知っているので、視聴者としては飛雄馬には「パーフェクト完全試合」をしてほしい、でも彼の野球人生を終わるのをみたくないという悲愴感漂うその展開にそれこそ日本中の「巨人の星」ファンが、ドキドキ感マックスの状態で、その時、その瞬間、その画面に釘付けになっていたのです。

そこでの星飛雄馬の描写は、それまでの放送回のものとはまったく異なっていました。最後の一球を投げる際の、その間合いの長いこと長いこと。そして、飛雄馬の精神集中する姿の凄まじいこと、凄いこと。もうその時のテレビ画面に映しだされる飛雄馬の顔面のアップといったら・・。そして、その画面上の「飛雄馬」と完全に重なり一体になっている「古谷徹」さんから発せられる声の「俺は」というセリフ。その裏ではライバルの一人、左門豊作が飛雄馬の左手が完全にダメになっていまうことに気付き、タクシーで球場に駆けつけるシーンが重なってきます。この時の後ろに流れているバックグラウンドミュージックが、おそらくそのシーンのためだけに作られた曲だったと思われますが、少しだけ映画「ジョーズ」の鮫が近づいてくる時の旋律に似ているんです、ちょっとだけ、なんともその曲の印象が強くて・・・・。そこに古谷さんのゆっくりと何度も繰り返し発せられる「俺は」の声が耳に響きます。そして投げる際の最後に絞り込んだ末に発せられた「俺は、勝つ!」の一言!!

この古谷徹さんの「俺は、勝つ!」の一言は、それからの私の人生の中では、幾度となく、人生の時々でループされてしまいましたね~~、これって私だけのことなのでしょうか?

読者の皆さんは、それで星飛雄馬の「パーフェクト完全試合」は、どうなったの?とお思いの方もいらっしゃるかと思います。気になる方は、いつの日か「巨人の星」の最終回をご覧になってみてください。(気になる方はコメントをお寄せください)全部書いてしまうと「ネタバレ」になってしまいますので・・・。もうだいぶ書いてしまっていますがね。

※今は「Wikipedia」なる便利なものがありますしね。

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それから数年経ち、一旦終了した「巨人の星」は「新・巨人の星」として復活するのです。物語は「巨人の星」の正当なる続編であり「星飛雄馬」の以後の挑戦の物語が始まるのです。この「新・巨人の星」は、少年漫画誌ではなくて、なんと「週刊読売」という大人向けの週刊誌の中で連載が始まったのありますよ!そして、こちらのラストでは星飛雄馬がアメリカに野球留学にいくというところで終わるのであります。これが当時の漫画・アニメの中の主人公の「最高の終わり方」であったわけです。

しかしですよ、皆さんは2023年の今を生きていらっしゃるので、その後の現実の世界で「野茂選手」「イチロー選手」「上原選手」「松坂選手」ら日本人選手がどんどんと海を渡っては野球の本場である大リーグという主戦場に赴いて、そこで大活躍をする姿を見てきていますよね。

そして、まさに今、ベーブ・ルースの記録を抜りかえた大谷翔平選手を筆頭に、さまざまな日本人野球選手が大リーグで活躍をしているのであります。

これって日本人男子の「夢の世界」を描いていた筈の「巨人の星」「新・巨人の星」の主人公・星飛雄馬の当時の「夢」の遥か上のレベルにまで行ってしまっているということなんです。つまりが、夢を描いていた筈の「マンガ・アニメ」の世界を現実の世界の方が上を行ってしまっていますよね。

 

これは何を意味するのか。

 

子ども時代に夢中になっていたマンガ・アニメの世界の出来ごとや主人公たちというは「夢の世界」を描いているものでした。でも、それが「時が経つ」ということによって、くどいようですが、それこそ大谷翔平選手やダルビッシュ選手たちの大活躍によって「現実のもの」となってしまい、しかもその上にまで行ってしまっているのです。

 

アニメ「巨人の星」のテレビ放送が始まったのが1968年です。今から55年前のことです。

人間が生きるこの世界というのは、100年という時を待つこともあるでしょうが、待たずとも、50数年という月日があれば、現実の世界で「夢」を叶えることも可能なのだということを表わしているということだと思いませんか。そうだとすると、今この2023年では「夢物語」「現実ばなれしている話・事柄」も50数年たった2070年代には「現実」になっていることがあり得るということですよね。

つまり、何が言いたいのかと言いますと、「人間・出来ない、出来ない」とマイナス思考ばかりを続けてしまうと「夢を追う心」自体が前に進むことを止めてしまいます。でも「人間・出来る」という思いを絶えず自分と仲間達の心の中で唱えて「夢を叶えてみせる」と思い続け、常に「変革する心・挑戦する心」を持ち続けていくことさえ出来れば、きっとその「夢」はいつしか「現実のもの」になりえるということなのではないでしょうか!!