映画と健康/雑談で心ほぐし

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【映画070】遂に「豚の心臓」を移植する時代になったんですねぇ!&映画「わたしを離さないで」のような悲劇が無くなればいいなぁと思います!!

どうも「映画/健康雑談」の高岡です!

おととい、テレビでニュースを見ていたら驚くべきニュースが目に飛び込んできました。アメリカで暮らす心臓に大きな障害を持つ男性デビッド・ベネットさん(57歳)がなんと「遺伝子操作された豚の心臓の移植手術を受けた」というのです。

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Sabine Langeによるpixabayからの画像

彼の心臓の状態はとても悪く、正に「生か死か」。もう選ぶべき選択肢がこの2つしかない状況だったということなのです。このまま「死んでしまう」のか「豚の心臓を移植して生き続ける」のかというこれぞ正に「究極の選択」。

「生き続けたい」と願ったベネットさんは一か八か最後の選択に賭けたのです。おとといの段階で「手術後3日」が経過していますが、経過は順調ということでした。

アメリカではおよそ11万人の患者が臓器提供の機会を待っているのですが、その願いが叶わずに毎年6000人もの人たちが他界してしまっており、日本でも臓器移植の手術を受けられるのは希望者の僅か3%にしか過ぎないという現実があります。

「臓器提供」、本当に難しい問題です。本来あるべき「臓器」の機能がない、あるいは、極端に弱ってしまっている患者さんに、その臓器を移植出来れば、その患者さんは生き続けていけます。だけれども提供する側の「命は消えていってしまいます」。

そういったことから世界を見渡すと「臓器を売買する」非人道的行為が行われるようにもなってしまっているわけです。

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2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏が2005年に発表した「わたしを離さないで」もこの「臓器提供」の問題を描いたSF小説でした。ある学園があり「おとな」になったら臓器を提供するためだけに育てられている生徒たち。この生徒たちはクローン技術によりこの世に誕生してきており、将来、好きな仕事に就くことも、結婚して子どもを持ち人間であれば普通に行われる「家庭生活」を送ることなどは許されないという「不文律な定め」の中で生きていきます。この衝撃的な内容の作品は海外で映画化され、日本でも舞台化・テレビドラマ化されてきました。

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「わたしを離さないで」【映画】(2010年公開)

監督:マーク・ロナネク  脚本:アレックス・ガーランド   

出演:キャリー マリガン   (「華麗なるギャツビー」)

アンドリュー・ガーフィールド(「アメージング・スパイダーマン」)

キーラ・ナイトレイ(「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ)

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「わたしを離さないで」【TVドラマ・日本】(2016年)

出演:綾瀬はるか、三浦春馬 

2014年蜷川幸雄演出、多部未華子主演により舞台化されました。

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今回「遺伝子操作をした豚の心臓」を使用したということですが「豚くん一族」には大変申し訳ないことではあるのですが、いつも普通に「豚肉」を食べているということもあり、これからは「豚くん」の「心臓」を食べるのではなくのではなく、生きてるうちに彼らの体の一部を使わせて頂く「これはこれで素晴らしい使用方法」であり「誠にありがたい」ということになっていくのではないでしょうか。

しかし、ベネットさんが手術を受けてからまだ数日しか経っていないので「豚」という他の生き物の臓器が人体の中でしっかりと馴染んでくれるのかどうか?まだまだ様子を見ていかなければなりません。もしこれが「移植用臓器」として医学的に利用することが「本決まり」となり、時間はかかるでしょうが、この方法がうまく定着していくようになっていけば「移植」を待っている患者の方々には「朗報」であることは間違いないでしょう。

これまで私は「人間の体の中に他の生き物の『臓器』を移植するなんてありえない」と思っていました。

時は21世紀。医療や科学技術の進歩が、心地よい良い生活・未来を人類にもたらしてくれるのであれば、変えなければならないのは「自分の中の固定観念」なのかなと思ってしまったニュースでした。