どうも「映画/健康雑談」の高岡です!
クリストファー・ノーランが監督した「バットマン ダークナイト ライジング」(2012)に出演したアン・ハサウェエーを観てからというもの彼女の大ファンになり、彼女の出演作品はすべて見るようになりました。
彼女は「マイ・インターン」(15)でロバート・デ・ニーロと共演していますし「プラダを着た悪魔」ではメリル・ストリープとも共演しています。
この2つの作品はヒットしているのでご覧になっている方も多いと思います。
ロバート・デ・ニーロは、これまで様々な役柄を演じていますよね。「マフィア/ギャング」「医師」「ボクサー」「警官」「タクシードライバー」「歴史学者」などなどなど。
そんな彼がアン・ハサウェイと共演した「マイ・インターン」(15)では、どこにでもいそうな極々普通の定年退職した一般男性を演じています。私にとって彼が普通のサラリーマン男性を演じているのが新鮮であると同時に驚きでもあり、なんとまぁ「びっくらポン」ですわ!(※一時期、友近がよく使っていた?という表現)という気分でした。
何しろ70年代からデ・ニーロが演じてきた様々な役柄はあまりにも「あくの強いキャラクター」ばかりで、それらはどのキャラクターも、浮世ばなれしたものが多く「サラリーマン上がりの普通の一般男性も演じることが出来るのか?」というのが率直な感想でした。
60年後期から70年代前半は、ブライアン・デ・パルマ監督の作品に出演。以下はデ・ニーロが出演した初期の作品です。これらの作品の役になりきるデ・ニーロの役作りは「デ・ニーロアプローチ」と呼ばれました。とにかく「演じる役」の為に徹底した準備を行うのです。「タクシードライバー」では撮影前に3ケ月間、ニューヨークでタクシーの運転手を体験していたそうですし、「レイジングブル」ではボクシングを引退した後の主人公の体型がかなり太っているということで実際に「自身の体重」を増加させてから撮影に臨んでいます。画面でその太った体が映しだされた時は「これは同じ人間が演じているのか?」と本当に私も驚きました。
73年「ミーン・ストリート」マーチン・スコセッシ監督
74年「ゴッド・ファーザー パート2」
フランシス・フォード・コッポラ監督
76年「タクシー・ドライバー」マーチン・スコセッシ監督
78年「ディア・ハンター」マイケル・チミノ監督
80年「レイジング・ブル」マーチン・スコセッシ監督
84年「恋におちて」ウール・グロスバード監督
85年「未来世紀ブラジル」テリー・ギリアム監督
86年「ミッション」ローランド・ジョフィ監督
87年「エンゼル・ハート」アラン・パーカー監督
87年「アンタッチャブル」ブライアン・デ・パルマ監督
78年の「ディア・ハンター」はベトナム戦争を描いた3つの代表作の一つです。あとの二つは「地獄の黙示録」と「プラトゥーン」です。
「ディア・ハンター」は、まずペンシルヴァニアの鉄鋼の町で暮らすマイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スティーヴン(ジョン・サヴェージ)らの生活描写からスタートします。この3人はそろってベトナム戦争に徴兵されるのですが、戦地に赴く前にスティーヴンの結婚式が行われます。
この前半のパートでニックの婚約者であるリンダが登場してきます。このリンダを演じているのがメリル・ストリープです。でも、最初マイケル・チミノ監督は、この役を演じる女優を誰にするか決めあぐねていたようなのです。 ニューヨークの「桜の園」という舞台でのメリル・ストリープの演技をみていたデ・ニーロが、彼女を監督に推薦して、この配役が決まったそうです。
メリル・ストリープは翌年に公開された「クレイマー・クレイマー」でアカデミー賞助演女優賞を受賞します。その後は、「ソフィーの選択」「愛と哀しみの果て」「マンマ・ミーヤ」等々、数多くの作品に出演していて、アカデミー賞では主演と助演を合わせて21回もノミネートされています。この数は史上最多です。うち3回受賞しています。受賞作は「クレイマー、クレイマー」助演女優賞、「ソフィーの選択」「マーガレット・サッチャー鉄の女の涙」で主演女優をそれぞれ受賞しています。
メリル・ストリープは若き日にデ・ニーロが出演している「タクシードライバー」を観て、その演技に物凄く感銘を受けたのだそうです。そのデ・ニーロの推薦で「ディア・ハンター」に出演することになり、後にこの二人は「恋におちて」という恋愛映画で共演することになります。この作品のメリルの美しいこと!!そして、女性が恋に落ちていく際の表情をものの見事に演じてくれており、恋する気持ちが、見ているこちらの方が恥ずかしくなる位、びんびんと伝わってきました。
彼女の演技力を見抜き、監督に推薦したデ・ニーロの眼力にもただただ感嘆するばかりです!!